ずんどこアラサー日記

ただの暇つぶしだったり人と関わりたかったり好きなことをつらつら書きたかったり

元カレの話

元カレとの関係は、数年前わたしの一目惚れで始まった。


その当時、邦ロックにどハマりしていたわたしは、よく色々なバンドのライブに行っていた。

とあるバンドのライブでよく見かける人がいて、ある日の終演後に「よく来てますよね」と声を掛けたのが始まりだった。まあナンパだよな。


その場でTwitterを教え合って、そこから連絡を取るようになって。

どういった経緯で会う事になったかはもう忘れてしまったけれど、近々遊ぼっか、という流れになった。


この時点でお互いに好意があった。

いや、正確にはわたしは好意があったけれど、彼は単純に「こいつヤれそうだな」って思ったんだろうな。


毎日連絡を取り続けて、時々電話もして、そして会う日になった。

その日わたしは仕事終わりで、夕方くらいに待ち合わせをして。

わたしのリクエストで水族館に行って、その後飲みに行ったんだったかな。


普通に飲んで、それなりに酔っぱらって。

集団が近付いてきて。

そのまま当たり前のようにホテルに行った。

そして当たり前のようにする事をして。

その流れで付き合おっか、ってなって。


それからはそれなりの頻度で会って、会えばセックスをして、時には一緒にライブに行って。

クリスマスにはプレゼントを交換し合ったり、お正月には初詣に行ったり、普通のカップルだった。


別れ方も特に嫌な別れ方ではなかった。

お互いに忙しくなりだして、連絡の頻度も会う頻度も減って、ただ単純に「別れた方がいいかもな」と思った。

「ありがとう」「元気でね」「お互い頑張ろうね」なんて、定型文みたいなやりとりをして恋人としての関係を終わりにした。

8ヶ月くらいだったかな。


嫌な別れ方ではなかったけれど、思い返してみれば、わたしはその頃からセフレのようなものだったと思う。


彼氏はセックスの時にゴムをつけたがらなかった。

だからわたしはピルを飲んだ。

「そのまま入れてもいい?」「ピル飲んでるから大丈夫だよ」なんて、考えてみたらクソみたいなやりとりだ。


彼の誕生日には欲しいと言っていたスニーカーを買ってあげたのを覚えている。

それを嬉しそうにTwitterにあげていた事も。

その数ヶ月後のわたしの誕生日は、「おめでとう」の一言もなかったな。笑

その頃は別れが近かったのもあるかもしれないけれど、友達でも誕生日のお祝いはするものだ。

友達でも恋人でもない、ただの都合の良い存在だったんだと思う。


別れた時は少し寂しかった気もしたけれど、意外にも引きずる事はなかった。





そんな元カレと別れてから数年経った一昨年頃。

ひょんなことからまた連絡を取るようになった。


「元気?」「最近どう?」「近々飲み行こ」なんて、遠く離れた友達に久しぶりに会うかのような会話だった。


会う日が近付くと、何だか気乗りせず、断った。

その後も数ヶ月に一度、誘いの連絡が来るようになった。


その頃、わたしは新しい彼氏が出来て、それを口実に会えないと伝えた。


「そうなんだ、おめでとう!」と連絡が来て、それ以降は連絡が来る事もなくなった。


それから数ヶ月後、わたしが彼氏と別れたタイミングで「やけ酒付き合ってよ」と連絡したのをきっかけに、またやりとりをするようになった。バカだな、我ながら。笑


そこで久しぶりに会って、飲んで、愚痴を聞いてもらって。

当たり前のように終電を逃してそのままホテルに行ってセックスをして。

朝起きてお互いにシャワーを浴びて、何事もなかったように「またね」と別れた。


帰り道で夜から帰るまでの流れをふと思い出してみた。


一度目のセックスではゴムをつけたけれど、

朝にもう一度しそうになった時、彼は変わらずゴムをつけたがらなかった。


もうピルを飲んでいないからつけないと出来ない、と話したわたしに対して、


「え?なんで?」


と、目を丸くして言った彼の表情が今も忘れられない。


「妊娠するかもしれない」とか、その他のリスクがあるという事を考えておらず、「生でした方が気持ち良いから」という、その欲しかなかったんだと思う。


わたしが生で出来ないと分かった瞬間にスッと立ち上がってたばこを吸いに行った。

「ああ、本当にクソみたいなセフレだよな」と改めて実感した瞬間だった。



それからも時々連絡が来ていた。

その度に何かと理由をつけて断り続けた。


それでも時折来る連絡。

「まあヤらなければいいか」と飲みに行った。


その日は本当に何もなく、早めの時間に解散した。何事もなかったことに少し驚いた。



それから数ヶ月後のつい先日、久しぶりに飲み行こっか、となり、飲みに行った。


待ち合わせの時点でもう22:00過ぎ。

どう考えても流れが分かる飲み会だ。


0:00近くまで飲んで、「出ようか」となった時、きっと今日は帰らないだろうなと思った。


でも、彼の足は間違いなく駅の方に向かっていた。

歩きながら終電を調べた。ぎりぎりの時間だった。

途中からタクシー使っちゃえば帰れるよね、なんて話しながら歩いた。


そのまま帰れば良かった。


帰れば良かったのに、「たばこ吸いたい」なんて言葉がぽろっと口から溢れた。


「あ、いいよ。止まる?」


と立ち止まって、お互いにたばこを吸った。


そこまで何もなく帰るつもりだったはずなのに、


「帰らなくていいんじゃない?」


と言われて、「そうだね、いっか」と答える自分がいた。バカだな、バカだろ。笑


その後はお察しの通り、する事をして寝て、朝が来て、また前みたいに何事もなく別れた。


帰り道、今日もわたしが言うまでゴムつけようとしなかったな、なんて思いながら電車に乗った。分かりきっていた事だけれど。




こんなクソみたいな所があるにもかかわらず、なんで断ち切れないのか。


自分の性格を理解して、良くない事は良くないと言ってくれる所も、わたしのどうでもいい愚痴を聞いてくれるのも、食の好みを理解して「これ、すきでしょ?」と勧めてくれるのも、付き合っていた当時からすごく、すごく好きな所だ。


別れてからも会うと感じる「居心地の良さ」があるから断ち切れないのもある。



後はただ単純に、人肌が恋しいんだと思う。


連絡したら割とすぐに会える存在だし、付き合っていないから連絡とか会う頻度を考える必要もないし、体の相性も悪くない。

ゴムさえつけてくれれば、セックスをする事を否定する理由が無いのだ。


つまり、都合が良い。


わたしにとっても、彼にとっても。

お互いが都合が良い存在。


だからわたし達はセフレとして関係を続けているんだろうな、うん。何だか納得した。


散々元カレを「クソだな」と思っていたけれど、わたしも「クソだな」と思う。


でも、お互いにそれで良ければ良いのかもしれない。それがセフレだ。


多分、これからもこういう関係を続けていくんだろうなと思う。

自分が「もういいや」と思える日まで。

無理に断ち切る事は出来ないだろうな。


ここまで読んで下さった中で、きっと大多数の方が「こいつバカだな」と思ったでしょう。わたしもそう思う←


でも、これがわたしなんだ、と今は受け入れるしかないのが本音だな。笑



何のすっきり感も無い投稿をこんな夜中に、しかもブログ始めたばかりなのにするようなアラサーだけど、毎回こんな話ばかりする訳じゃないからね!よろしく!じゃ!!←